今日は自宅にいます。
昨日は遊び歩きましたが、とうとう金が底をついてしまいました。仕事以外では籠城するしかないかな、というのが今の正直な気持ちです。
そんな中、色々と見ていて、一つの事に思い至りました。
http://d.hatena.ne.jp/Super_Swan13/20110718/1310944094
http://d.hatena.ne.jp/Super_Swan13/20110719/1311087599
ここではなでしこJAPANの優勝の陰の立役者が岩清水梓選手の退場劇にあった、と書いたのですが、実際に改めて見た感じでも、岩清水選手の言葉からも、「カードを貰うプレーなの?」というごくごく普通のプレーでした。
しかしあの場面、モーガン選手が他の選手を振り切って決定的な場面になっていたのがレッドを貰った要因だと断言しています。
ところが、2017年7月の競技規則の改定により、次のように変わってしまったのです。
「ペナルティエリア内で起きたボールに対して起こしたアクションによってPKが与えられた場合、選手には警告を与える」
つまり岩清水選手のプレーは、エリアの内外で対応が変わることになったわけです。簡単に言えば、エリア外なら「岩清水選手に退場の上で直接FK」というのは変わらないのですが、エリア内にいる場合は、「岩清水選手に警告の上でPK」になります。その場合、岩清水選手にはこの試合でイエローカードを貰っていないので、ゲームには残れることになります。
もともとはそれまでの規則が「PKを与える、退場で数的不利になる、その選手は次の試合出場停止になる」という三重罰になっていたので、それを軽減するために改正したのですが。
あなたならどうしますか?
このルール改正は、より頭を使うことになると思います。つまり失点される可能性を考えても、数的不利を作らないようにした方がいいか、それとも退場者を出して数的不利を作ってでも、失点を防ぐ方向に行くか。
その正解は、時と場面によって変わってきます。チームの状況、時間経過、その他の要素を考えると、その時の正解は変わってきます。
でもあの場面、今のルールでも岩清水選手のとったプレーは間違いなく「正解」だと思います。
延長後半もアディショナルタイムに入り、いつ終わるかもしれない不安の中で、相手選手に決定的なスルーパスが出されます。
この決定機を決められたらもう終わり。
なら自分がためらっている暇はない。
そしてレッドカードを食らって退場。
でもPKでなければ残り10人の選手が身を挺して守れる。それもあと1〜2プレー耐え切れればPK戦に入れる。
PK戦は退場者がいようが関係ない。その時点でフィールドに出ている選手が1人ずつGKと対峙してゴールを決めるか防ぐか、それだけ。あとはGKを信じるだけ。
むしろためらってエリア内で倒したら、PKでゴールを決められた時に11人いても、攻撃する間もなく笛が吹かれているだろう。
そうしたら岩清水選手だけじゃない、モーガン選手に振り切られた守備陣、そしてPKを決められた海堀選手も辛い思いをするだろうな、と思うのです。
たらればの話をしても仕方がないのですが、でもあの場面はやはり1択だったんだろうな、と思いました。岩清水選手は退場したけど、本来3点目を奪われる可能性の高い中で何とか失点を防ぐ可能性を高めてくれた。なら残った10人で、とにかく3点目を奪われないように頑張って守っていこう、そして守り切れてPK戦にまでもつれ込めた時に、佐々木監督も笑顔が出たのでしょう。円陣を組んだ時の日本とアメリカの選手の表情が、よく見ると対照的でした。心に余裕のできた日本と、プレッシャーに顔を引きつらせるアメリカと。それが海堀選手の2本のビッグセーブにつながり、なでしこJAPANの優勝につながったんじゃないかなと思います。
ちなみに、この場合の判定はどうなるんでしょうね(笑)
完全に守備陣を取り残してGKに詰め寄り、GKの動きを見てかわしてシュートを打ちます。
しかしGKも何とか弾いたものの、勢いが落ちたとはいえボールはゴールに転がっていきます。
そこに選手が1人駆け寄っていきます。しかし彼は自分がそれを何とかして足でゴールからかき出そうとするのは無理だと考えて、意図的に頭から飛び込んでゴールラインを割る寸前のボールを手で止めてしまいました。
「ふでかげ」の準々決勝で実際に書かれた場面ですが、今のルールならどう判定されるんでしょうね?