とうとうこの日がやって来たな、という感じです。
でも結局のところ、落ち着く所に落ち着いたな、という感じでした。
AKB48グループはパリ公演の真っ最中。コンビニでは、12期メンバーがMCをやっているラジオが店に流れる。
その話を笑って聴きながら、浦山実はコンビニのバイトをしていた。
結局のところ、『浦川みのり』の男バレはアフロディーテとラウルの週刊宝春への圧力と、劇場にいた観客を奥平先生が制圧した事により、最終的にバレることもなく、実は何事もなく生活出来るようになっていた。
一方で、エレーナを名乗っていた岡部愛はグラミー賞を獲得、AKB48も海外で活躍していた。
そんな実の傍に、コソッと有栖莉空が週1で現れてはAKB48関連の商品を買っていき、さらに秋元康もやって来るようになる。
秋元康は実が「あなたですね、アフロディーテに知らせたの…」と聞いたのに対し、「知らせただけ、動かしたのは『浦川』だ」と言い、逆に「運営の仕事なら紹介してやれる、お前は良いマネージャーになれる」と実に聞いたが、実は「ただの一(いち)『吉永寛子ファン』に戻る」と宣言する。
実はもう『浦川みのり』を卒業し、自分の次の目標を、大学に進学してから模索しようとしていた。
一方で、ヨーロッパ公演の会場に両親が着き、お父さんがソワソワしていると母親からのメールを見た吉永寛子は、あの時父親に逆らってAKB48に残った時の事を思い出しながらステージに向かう。
…がなぜか寛子が来ないことに他のメンバーが不思議に思ううち、寛子が謝りながら登場する。
それを見た高橋みなみは顔を真っ赤にしながらも笑い出す。
その様子を見て焦る寛子だが、たかみなは笑いながら「ううん、似合ってる!」と答え、「よし行け、センター!!」と寛子の尻を叩く。
そしてステージに「皆さーん、こんばんはー!」と言いながら登場するセンター。
一瞬目が点になる観客。
しかし身長が違う*1ので簡単に寛子とバレてしまう。
メンバーが唖然とし、しかし男装好きの渡辺麻友が目を輝かせながらハアハアしている(笑)*2中、高橋みなみは爆笑しながら「私は好きだよ、何だか『また会えた』みたいで」と言う。
そしてステージに立ったセンターは「AKB48、『浦川みのり』です」と『自己紹介』するが、正体を見破っているファンから「寛子」コールが沸き起こる。
その中で「みのり」コールが出た所で、寛子は嬉しそうな表情をして、「なんちゃって」と言いながらカツラを脱ぐ。
AKB48は初代センターの前田敦子、2代目センターの大島優子というリアルのセンターから、3代目の『浦川みのり』を経て、とうとう4代目センターの吉永寛子がチームを引っ張る体制に切り替わった。
でも吉永寛子の中には、同期であり、親友であり、憧れであり、最大のライバルであり、そして自分が大好きだと言い切った『浦川みのり』の存在があり、それが自分やメンバーだけでなく、ファンの中にもいたんだと考えていた。
だからこそ、『浦川みのり』の想いをもっとも受け継いだ自分が『みのり』の変装をすることで、3代目センターの想いをみんなに伝えていこう、そう感じたのだろうな、と思います。
少なくとも吉永寛子の創るAKB49世界のAKB48は当面は安泰だろうな、と感じさせる光景でした。
とともに、かつて自分が「AKB48はブスばっか」と言っていた実が、AKB48に入りたいと言った吉永寛子を支えようと女装してAKB48に紛れ込んだ経験を踏まえて、「アイドルだって頑張ってんスよ」と笑いながら答える姿が、やはり実自身の成長に繋がっているのが最後のコマに描写されているのもまた印象的に感じました。
でも本当に凄い漫画だったな、と久し振りに感じました。
個人的にはいろいろと書きたいことはあるのですが、それは後日ということにしましょうね。