スーパー白鳥13号運行記録3

このブログは超ぐうたらワンマン運転士の日常(もはや気が向いたら、という気もw)を書いたブログです。はてなダイアリーで公開していた運行記録2が今年の春になくなるため、新たに作成しました。2005年11月4日…「運行記録2」暫定開業/2005年11月14日…「運行記録2」本格開業/2019年1月13日「運行記録3」移行開業

AKB49総括11〜名言集5・HKT編〜選抜総選挙編〜

 ということでHKT編から選抜総選挙編ですが、とりあえずこのあと名言をアップしますので、今しばらくお待ちくださいね。
 とりあえず館林見晴さん、お誕生日おめでとうございますw


91 「アイドルの神様に愛された?」「神崩し?」笑わせないで!「愛されている」うちはまだまだね。私には神すら引き立て役に過ぎないわ(岡部愛/180話)
92 AKBは顔でも歌でもダンスでもない。AKBのことが大好きな上から48人だと思うから!好きだからこそ、勝たせていただきます!(吉永寛子/181話)
93 「大好きだ!」この気持ちだけはアイドルの神様にだって曲げられない!しましょう!新世代による神崩し最終章に!浦川みのり/181話)
94 開戦よ、お互いの夢のために(岡部愛/181話)
 3月31日の選抜総選挙立候補当日、みのりと寛子は大島優子らに呼ばれる形でチームB公演を見に行く。そこで見たのは、「GEKOKU嬢」でコンビを組んだ岡部愛の圧倒亭な存在感であった。しかしその圧倒的な存在感はAKBの本質である「みんなが太陽」という思想とは全くかけ離れた、全くの岡部の独裁的なステージで、チームBを知る渡辺麻友からは「こんなのB公演じゃない」と評され、優子からは「あんな協調性のないパフォーマンスは公演を破壊するだけだ」と岡部に怒りをぶつける。それをきっかけにメンバーが一触即発になる中、寛子が「好きだからこそ勝たせていただきます!」と宣言する。さらにその後に莉空が「血管キレちゃいますよ、オバサンたち」と余計な一言を入れたがためにさらに混乱に陥るが、みのりが岡部に手を差し出して、「ありがとう、岡部」と声をかける。岡部が唖然とすると、みのりは「神崩しと言ってもリアリティがなかったけど、岡部のステージを見て自分たちにもできると分かった」と言い、「私には神メンのような歴史や、珠理奈先輩や山本先輩のように背負ってる看板はない」と先輩を立てた上で、自分も神を崩すと宣言する。そして同時に、研究生公演で「お互いの夢のために」封印していたみのりと岡部との間の戦いも「お互いの夢のために」開戦すると岡部は宣言する。


95 悲しいよな、中身はあんなに甘いのに、皮のせいでとっつきにくい人もいる。私は知ってるよ。なつみかんの中身も超甘いってこと。浦川みのり/183話)<65→>
 HKTに合流した3人はHKTのメンバーの甘さに呆れながらも、先輩としてチームのレベルを引き上げようと考える。そんな中、最年少*1田中菜津美がさわやかな応対をする反面、トイレで吐く様子をついみのりが見かける。話を聞くとアイドルっぽいこと自体は好きだけど、自分がアイドルっぽいことをすることに吐き気がするとのこと。そこでみのりは雑誌の競演に菜津美を指名してリア充感を満喫させ、リア充感があふれ出るところをわざわざ動画撮影する。そして一旦別れておいてから本来の姿である実に一時的に化けて菜津美のリアルな姿を暴露して去っていく。みのりが戻ってきたところで菜津美はその変なファンの話をして、「どうせバレるだろうし、それで嫌われるくらいならアイドルに向いていないわけで、なんだか肩の荷が下りたって感じで楽になった」と感謝の言葉を口にするが、みのりはさらに動画をぐぐたすにアップする。菜津美はさすがに辞めてほしいと懇願するが、ファンの「こっちの方が面白い」という言葉にみのりは上のように言って、本当の菜津美の姿の中にある魅力を見つけてもらえばいいんじゃない? とアドバイスをする。
 結果的にこのイメチェンは成功し、菜津美は公演後みのりに「ちゃんと熟してたみたいです、マンゴー」と嬉しそうに言ってみのりも一安心するが、みのりが男であることを知っている莉空は菜津美の言葉を聞いて実が菜津美に女の良さを教えてしまったと早合点してしまうというオチもついてしまう(笑)
 ちなみに次の兒玉遥の話もそうだが、みのりは高橋みなみに言われた「人間・浦川みのり」でいるしかない、という文言を、菜津美や遥に合わせて話を変えているだけで、基本的な話は同じである。


96 私は私を通して私のファンにも見てもらいたい、HKTにもいろんな「動物」がいるってことを。兼任組なんて「客寄せパンダ」だと思ってよ浦川みのり/185話)<65→/→97>
 東京の上野動物園兒玉遥と一緒に収録に臨むみのりだが、あまりにも兒玉がみのりに譲りすぎるところがあるのにみのりは不満に感じる。さすがにみのりも兒玉のそういう性格に「やる気あるの?」と叱るが、兒玉は男の人を立てるよう周囲に教わってきたためか、自分をアピールするのが苦手で他人に譲ってしまうところがあると答え、だからセンターを降ろされた*2んだろうな、と応える。さすがにみのりも「他人のことなんて関係ない、目立ちたいって思わないならアイドル多分無理だよ」と捨て台詞を吐くが、さすがにその言葉に兒玉もプライドを傷つけられたのか、「私も目立ちたい」とみのりに告げる。それを聞いたみのりは嬉しそうに笑うと、プロデューサーに「兒玉の出番、もう少し増やせませんか」と頭を下げる。
 そして収録が終わった後、みのりは兒玉にそう言って、自分のHKTでの役割はセンターで目立つことではなく、先輩として後輩チームのHKTを磨くのが自分たちの役割と割り切るのであった。それは次の名言でのみのりと寛子の行動にすべてが現れている。


97 自分が足りないものがあるかもしれないなら、できることは全部やりたい。HKTにも知って欲しい。全力を出し切ったステージの楽しさを!浦川みのり/188話)
97b 千秋楽までみんなの個性が光り輝くようにって思って。それとHKTが1つになれるようにって。(吉永寛子/188話)
 鹿児島コンサートの直前に莉空が公演の順延を申し出るが、彼女の意見だけでは無理とはねつける。そしてそれを聞いたHKTのメンバーは怒り心頭になって莉空を問い詰める騒動に発展する。しかし、みのりは掲示板でのコメントを見た上で、それをプリントアウトして提示したうえで改めて残り公演の順延を申し出る。
 そこに書いてあったのは、「熊本観に行ったけどマジくそ」「兼任組合流してからあの3人ばかり目が行く」「クオリティ低すぎだろ」「あいつら(兼任組)来てからかなり良くなってる気がする。逆に言えばそれまでがクソ過ぎた」などとHKTのコンサートのクオリティの低さを辛辣に語ったコメントであった。みのりはそれまでのHKTメンバーの意識の低さに辟易しながらも付き合っていた節があったが、それを辛辣に見ていたのがジュニアアイドル経験者の莉空であったのだ。みのりもそれに気がつき、HKTメンバーに真剣に頑張ってほしいとあえて順延を申し出たのだ。
 その結果大分コンサートと福岡コンサートが同日開催になり、若いメンバー構成に移動のきつさなどを考えると厳しいのではないか、と指摘されてみのりも難しいと感じるが、そこで寛子が「大丈夫、きっと」と言ってメンバーみんなの誕生花のシュシュをつけてあげ、97bのようにみんなに語りかける。実はHKTに合流してメンバーのクオリティの低さに気付いた寛子は、完成されていたSKEやNMBの時のようにみのりとの喧嘩を演じながらチームのクオリティを上げるのではなく、表でチームをまとめるのはみのりに一任して、自分は裏方として後ろからみんなを支える役割に徹しよう、そう判断していたのだ。そのあたり、突貫小僧(笑)のみのりとバランスの寛子の12期コンビの隠れた阿吽の呼吸でもあった。そう言えばSKE編でも時々衝突し、NMB編ではネタにまで昇格してしまったみのりと寛子の喧嘩は、実はHKT編では1回も出ていないのにお気づきであろうか。
(全体を150に、そして寛子の実への恋心を語ったセリフを100に指定しておきたかったので(笑)後で追加した寛子のセリフを97b扱いにしました。ご了承ください。)


98 HKT49は撤回! 私たちはHKT48の一員であり、お互いが仲間であり、同時に敵。先輩だろうが兼任組だろうが関係ない!ぶっちゅぶしにいきましゅ!兒玉遥/189話)<96→/→110>
 思いっきり噛んでしまうのが兒玉らしいが(笑)完成されたSKEやNMBではチームのぞみの3人がもともとの48チームに+1のスパイスを加えたという意味でSKE49、NMB49と言わせたのだが、逆に未完成だったHKTでは最初はみのりたちが加わったことでHKT49と語っていたが、バラバラだったチームをチームのぞみの3人が1つにまとめたという意味合いで、「HKT49の撤回」につながったのだ。つまりチームのぞみを加えたみんながHKT48の一員、全員が一丸として一つのチームを作ろう、そしてライバルとした闘おう、そう宣言したのだ。引っ込み思案の兒玉にそこまで言わせたことにみのりは嬉しそうな表情をした。


99 「恋愛禁止条例」なんて「女の子禁止条例」みたいなものです(有栖莉空/190話)<→100>
 大分コンサートから福岡コンサートに行く途中で莉空が寛子に「好きな人はいないの?」と聞くが、寛子は「いない」と答えるが、春子たちが言っていたツイッターのフォロアーのことを指摘されて、「その人からのリプを見ると勇気をもらえる気がする」と語る。莉空は「それって恋ですよ」と言うが、寛子はさすがに否定するので「それじゃ食事禁止と言われたら?」と寛子を焦らせた上で、「恋愛禁止条例」って「女の子禁止条例」みたいなもの、と言って寛子に恋するようにけしかけるのであった。
 実はこれには裏があって、みのりが浦山実という男であることを知っている莉空は、実が寛子一筋なのを知ってみのりと寛子を引きはがしてみのりの本体である実と自分が付き合うことを画策して言っていたのだが、この時点で寛子のツイッターフォロアー「Kurokami」が実のアカウントであることに2人とも気づいていなかった。そしてその事が寛子の恋愛スキャンダルへの呼び水となるのであった。


100 あなただったんだね、黒神様。黒神様は浦山くんだったんだね…(吉永寛子/191〜192話)<64、99→/→101、102>
 福岡コンサートも成功し、寛子も「Kurokami」が福岡公演を見てくれていたことに感動して、「私のシュシュは壊れちゃって残念だけどね」とツイート、すぐに「壊れたのは残念だけど、きっとそれでHKTが一つになったんだね」とリプされて、とうとう寛子の恋心に歯止めが効かなくなる*3。そして翌日、博多駅に着いた寛子のスマホに「Kurokami」からのツイートが。しかも博多駅の画像つき。
 寛子がいる博多駅に「Kurokami」もいる、そう分かった寛子は、会いたいわけじゃないと言い訳しながらも「Kurokami」を探そうとする。するとそこに実の姿が。「ここで博多駅の写真を撮っていた人を見かけなかった?」と聞かれて実は焦りながらも「誰もいなかった」と答え、寛子はがっかりした表情になったが、寛子はその前に実がした「シュシュが壊れたこと」を「Kurokami」以外の人には言っていないのになぜ実が知っていたのか*4ということに気づいて、思わず実を追いかけて実の手を握り、「どうして知ってるの、シュシュが壊れたこと」と言った後、上のように言う。その時の寛子の表情はアイドルではなく、まさに「恋する乙女」の表情であった。
 さすがにみのりに変装してアイドルをやっている実は、それがアイドルを目指す寛子にとっては危険なことだと察知して寛子の手を振り払って逃げるが、その場面を週刊宝春がしっかりと撮影していて、寛子のスキャンダル騒動が勃発する。


101 誰かを犠牲にできる才能なんて、私いらない!(吉永寛子/200話)<100、107→/→118>
 秋元康と戸賀崎は寛子のスキャンダルを事前に通知されて善後策を立てるが、結局発売日の0時に寛子を呼び出して週刊宝春を見せて事情を説明してもらうしかないと寛子を呼び出す。しかしそこには寛子のスキャンダルではなく、莉空の飲酒喫煙スキャンダルが載っていたのであった。
 実は莉空は寛子のスキャンダルを事前に察知していて、実と寛子が結局やることはやってると悔しがるが、実にしても寛子にしても自分にとっては大切な先輩、その2人を守るために、自分のアイドル生命を犠牲にする覚悟を固めたのだ。まずは週刊宝春編集部に殴り込んで撤回を求めるが、そんなことは無理だと突っぱねられ、それならばと自分のスキャンダルを捏造して週刊宝春に売り込んだのだ。
 その結果莉空は活動辞退という形で「強制引退」させられるが、もともと莉空自身は総選挙が終わったら引退を表明する予定であったため、それが早まっただけという感覚であった。実(じつ)は莉空は難聴を抱えていて、右耳は聴こえず、左耳は補聴器をつけて聞こえる状態、しかも数か月後には左耳も聴こえなくなってしまうという状態だったのだ。
 実と寛子は莉空のその状態を知り、一方で実は秋元康から、寛子は戸賀崎から博多での一件がスキャンダルになっていたこと、そしてそれが莉空の捏造スキャンダルで潰れていたことを教えられる。
 実は寛子のことも心配だったが、ここでは莉空の方が先だと判断して、あえて同期を中心に莉空の生誕祭を行うことを決める。当然ファンが来るわけがないが、だからとみのりは事情を高橋みなみ大島優子に打ち明けて、AKBグループのメンバーを観客に生誕祭を内々で行うことを承認させる。そして2か月遅れの生誕祭で存分に莉空は歌い、AKBのメンバーとは仲直りした形で引退することができた*5
 一方寛子は自分のスキャンダル以上に、それが原因で莉空を潰してしまったことに責任を感じてAKBを辞めることを考えながら5日間泣き続けていたが、とうとう自分からスキャンダルを公表することを決め、戸賀崎にあえてスキャンダルを公表してもらう。せっかく自分が隠蔽したのにそれを台無しにされた形の莉空は寛子に怒りを爆発させるが、寛子はそれでも「誰かを犠牲にできる才能はいらない」と言う。それが寛子を通して見たAKBであると分かった莉空は1時間泣きながら寛子を叩き続け、最後には「でもやっぱり(寛子を)救いたかった」と答える。


102 あなたは私を好きですか? AKBは両想いになってはいけないんです。だからもうあなたには近づけません。勝手ですがリプもこれで最後にします。このままじゃ私はあなたを好きになってしまうから。これが私の恋愛禁止条例です(吉永寛子/200話)<100→>
 そしてその翌日、寛子は生中継で事の真相をごまかしもせずにありのままを語る。その間一滴の涙も流さず、淡々と語っていく。「もうバカばっかり」とテレビを見ていられない高橋みなみをよそに、大島優子は「強いな、吉永寛子」と評する。
 一方莉空を成田で見送ったみのりは、「Kurokami」に寛子からのリプが入ったことに気づく。ここにきて何を言う気か、と実としては焦るが、それが寛子からの絶縁宣言とわかると、トイレの中でカツラを脱いで実の姿になり、涙を流す。
 もちろん寛子は実のことを嫌いになったわけではない。おそらく実を好きな気持ちは残っているはずである。でも立派なアイドルになるために苦渋の選択として実を切るしかなかったのだ。それはみのりの卒業生誕祭の直前の楽屋でみのりが実の女装だと分かった時も、寛子だけは納得したかの雰囲気を見せ、カツラを脱いだ実に「みのり」と声をかけて劇場に戻ろうと声をかけ、他のメンバーとみのりがその後楽屋で会った時はみのりの傍で申し訳なさそうな表情で佇んでいる様子からも、実のことは嫌っているわけではないのだ。ただアイドルを続ける以上、その想いは封印するしかない、それだけなのだ。


103 「大島優子」っていうのは彼女が纏ってるキラキラした「コート」の名前。彼女は7年間その「コート」にしがみ続けてるんだ高橋みなみ/203話)
 高橋みなみに誘われて買い物をしに行ったみのりは、古着屋でコートを買いに行く。高橋家に行ったみのりは優子は高橋みなみに「優子ってどんなイメージ?」と聞かれて、「圧倒的存在、揺るがない絶対王者、そんな感じ」と答える。ところが高橋みなみは「私のイメージする優子はそうじゃない。あなたの畏れる『大島優子』はあくまでも普通の女の子なんだよ」と言いながら、上の話をして、「だから強い」と答える。みのりはその答えに、前田敦子がした「アイドルは『衣装』だから」という言葉を思い出す。
 でも自分がつけられるのか、と不安になるみのりに、高橋みなみはエアのコートをみのりにかけてあげ、「裏を返せばだれにでも纏える、ホラ、着られた」と屈託のない笑顔でみのりに語りかける。
 前田敦子の「衣装」も高橋みなみの「コート」も、実(じつ)は自信と誇りという名前のものであった。そして高橋みなみはそれはもうみのりにも纏える資格がある、そう言っていたのである。


104 もうバレてますよね。バレてんのに女装も寒いんで(浦山実/204話)
 みのりは秋元康に寛子と実のスキャンダルを見せられたあと、恐らく秋元康は「浦川みのり」が実の女装だと感づいていると判断をしていた。そこであえて総選挙前日の歌捨ての楽屋に秋元康の楽屋を訪ね、秋元康の目の前でみのりの服装のままカツラを脱いであえて実の格好になり、そこでお願い事を2つする。そのことは後刻触れる。そしてそれがその直後の寛子とみのりの衝突の伏線になってくる。


105 確かに約束した。私が神を崩して、寛子をセンターに立たせるって浦川みのり/205話)<79、114〜116→/→150>
106 センターを他人に譲るなんて、そこを目指して闘っている人たちに失礼よ!本気の敵だと思ってたから闘ってこられた。あの言葉も嘘だったんだ…(吉永寛子/205話)<80→/→108>
 秋元康の楽屋から出てきたみのりは高橋みなみと会い、どうして秋元康のところに行ったのかということで雑談になる。そこに寛子がやってきて、「秋元先生はみのりと『どちらかが8位以内に入ったらセンター曲をもらう約束』をしている。そこでみのりは私にセンターを譲ろうとしていることも」とみのりに聞く。高橋みなみが焦りの表情をして寛子をとりなそうとするが、みのりが105のように答える。
 さすがに高橋みなみも唖然とするが、その答えに激怒した寛子が高橋みなみの前でみのりを引っぱたき、106のように悪しざまにみのりを罵る。さすがに寛子をけしかけた側になった山本彩が寛子を止めようとし、寛子を何とか落ち着かせようとする高橋みなみが寛子を叱り、寛子はその後悔しそうな表情のままその場からいなくなるが、「寛子だって気が立っているんだ」とみのりをなだめようとした高橋みなみにみのりは「いいんです、これで」と言ってさらに高橋みなみと山本を唖然とさせる。
 このあたりの詳細を書くとまたかと言われるので(笑)この記事をご覧ください。


107 辞めるなよ、吉永。背負え、全部背負え! 全部背負って踊ってみせろ! 全部背負って踊れ、吉永!(戸賀崎智信/205話)<74、100→/→101、109>
 ここから話が前後に飛んでいくので注意が必要。こちらは寛子が戸賀崎にスキャンダルの存在を知られた時の話。このスキャンダルを隠蔽しようと妹分の莉空がスキャンダルを捏造して潰れたことを知った寛子は、戸賀崎に激怒される。
「ファンに感謝の気持ちを表すのは構わない、ずっと応援しているファンに特別な感情を抱くなとは言わない。女の子にとっては当然の一歩でも、アイドルにとっては禁断の一歩。その一歩が有栖を追い込んだ。その一歩がお前自身の努力を水の泡にするかもしれない。その一歩がおまえの罪だ」寛子に掴み掛かりながらそう叱る戸賀崎の目には涙が流れていた。
 さすがに莉空を潰してしまった責任を取って、寛子が「わたし、もうAKBは(辞めます)」と言おうとしたところで、戸賀崎は逆に「辞めるなよ、吉永、全部背負って踊れ」と命令する。アイドルである以上スキャンダルがあることもあるかもしれない、でもそれでめげていられない、それを自分の糧にして、さらに前に進まなければいけない、そういう意味での指示であったのだ。
 ちなみに寛子は戸賀崎に言われて前に進むことを選択したが、実(じつ)はNMB編でみのりが寛子に負担をかけたくないがために、あえてこの場にとどめておくことを提案をした。その時にみのりに負担がかかることを心配した山本にみのりは同じことを言っている。


108 自分で自分のファンでいたい? 甘ったれるな! 自分なんて大っ嫌いだ! それでも前を向けよ! 前を向くべき理由がある!(吉永寛子/205話)<106→/→109>
 話は総選挙前日の歌ステの舞台裏へ。寛子はあの時の感情に任せてみのりを引っぱたき、みのりを悪しざまに罵ったものの、みのりは自分のことを思ってしてくれていたことは理解していて、悪いのは弱い自分だと自分を責める。そしてそれまでのイメージであったボンボンを外し、「あなたの好きでいてくれた吉永寛子はもうここにはいない」「自分を推す? お前に何ができる? 何もできないじゃないか! 仲間を救うことも、自分を抑えることも、自立することすら、何も!」と次々と自分を責めていき、「自分なんて大っ嫌い」と自分を突き放す。でもみのりと本気で闘って勝って、自分の力でセンターをつかみ取る、そう自分で宣言した以上、前を向いて闘っていかなければいけない。怒りの表情で寛子は立ち上がる。


109 不安も悲しみも寂しさも、全部隠して笑うんだ!浦川みのり/205話)<75、105、107、108→>
 一方みのりは高橋みなみに、「この1年は正直思い出せない」と言いながらも、不思議と胸は暖かい」と語る。
 みのりの中にはこの1年いろんなことがあった。寛子から「みのりに勝ってAKBのセンターに立ちたい」と宣言されてから、大島優子の絶対的なオーラの前に圧倒され、自信を失いかけた寛子を公開ビンタして以降、様々な困難に立ち向かいながらも、妹のように可愛がっていた莉空を失い、寛子以外でライバル視していた岡部が総選挙途中でいきなり卒業し、ツイッターで実として応援していた寛子から絶縁され、そしてさっきはみのりとして罵られる。そういった経験をして、それを整理できない中でも、ステージに立ったら応援してくれるファンのためにすべての苦悩を隠して笑顔でステージに立つ。5分後にすべての答えが出ていると信じて。そうしてみのりは笑顔でステージに臨む。
 その後方では、先ほどまで感情を露わにしていた寛子も、やはり同じように笑顔でステージに立っている。そして前田敦子から「選抜なんか12期がすぐに抜いてやる」という言葉を受け継いだ優子が、「ガッカリさせるなよ、次世代」と厳しい喝を入れたステージが始まる。


110 何遠慮してるんです? 尊敬してるからこそ、倒さなきゃいけない相手がいる、でしょ?兒玉遥/208話)<97→>
111 敵にこんなん言うのもしゃくやけど、笑いーや、あんたの武器やろ?山本彩/208話)<89→>
112 あなたはもう十分「センターの器」。いつまで呼吸読んでるつもり?松井珠理奈/209話)<59→>
 歌ステのステージ上ではもちろん華やかな歌と踊りが繰り広げられているが、同時に自己主張の激しいバトルが繰り広げられていた。しかしみのりは恩義を感じている先輩方に倒せるのかと一瞬逡巡するが、まずは兒玉遥が一言。兒玉はみのりの言葉を聞いて、尊敬するみのりでもライバルとして潰しに行くと宣言することができた。みのり先輩にとってもそれと同じことですよ、と語りかけたのだ。そして宮澤佐江を、そして最も尊敬する高橋みなみを倒す。佐江も高橋みなみも、みのりの成長を認めたから、あえて自分から一歩引いた形になったのだ。
 次に小嶋陽菜板野友美篠田麻里子の3人と対峙するが、板野に斬られて一瞬動きが止まる。そのタイミングで今度は山本彩が一言。自分の武器を思い出したみのりは何とか踏みとどまり、次々に3人の存在感を打ち消していく。
 そして次は渡辺麻友柏木由紀の元B2トップ。特に麻友はみのりのことは好きだけど、その事とこの件は別とばかりに容赦なくみのりに襲い掛かる。そしてまたしても止まりそうになるが、今度は松井珠理奈が「いつまで呼吸を読んでるつもり?」と一言。もう呼吸を読むレベルではない、自分が相手に合わさせるレベルにあるんだと指摘し、それを聞いたみのりが2人を倒し、残るは大島優子一人になる。


113 あなたが背負っているのが48グループ350人の「今」でも、私が背負っているのは、共に戦ってきた、私の勝ちを信じてくれる、次世代を担おうとする姉妹グループ、48グループ全員の未来だ!浦川みのり/211話)
 そしてみのりは優子相手に戦うが、それまでの戦いでボロボロになっている上に、優子の圧倒的な存在会に押しつぶされ、もはや限界と倒れそうになる。そこで現れたのが莉空だった。莉空はこんなところで倒れるなんてみっともないですよ、と笑いながら、みのりに力を貸してあげる。そこでみのりは、莉空はスーパー研究生と呼ばれるほどにスキルの高いメンバーであったにもかかわらず、自分の体調面の都合でそれが叶うことができないからと、みのりにすべてを託している事に気づき、「優子が背負っているもの」がグループの今であっても、「自分が背負っているもの」はグループ全員の未来、自分が優子を倒すことで、誰でも未来のセンターに立てるという自信を植え付けたい、そうして優子を倒してとうとうAKBの頂上に立つ。しかし頂上に立ったみのりを待っていたのは、後ろから迫ってくる吉永寛子の足音であった。
 そして1992年モナコ公道コースの残り4周で繰り広げられたマクラーレン・ホンダアイルトン・セナとウィリアムズ・ルノーナイジェル・マンセルの全ての力と技を駆使した華麗なバトル*6よろしく、みのりと寛子の華麗なるバトルが始まった。


114 寛子は必ず私に勝ちに来ます。そりゃもう「死ぬ気」で。そのためなら彼女はどこまででも強くなれる。だから思いました。そのとき私は頂上に立っていようと。浦川みのり/212話)<39→>
115 彼女がそう言ったからです。「みのりに勝ってAKBのセンターに立ちたい」って。だから決めました。それまでは一緒にいられなくても、話せなくなっても、喧嘩しても、たとえ嫌われても、どこまでも高い壁でいようって浦川みのり/212話)<37→>
116 僕の好きな人だから(浦山実/212話)
 こちらは実として秋元康と話をした時の話である。さすがに近くの通路に高橋みなみがいるのに気付き、かつらをかぶって話をする。
 秋元康は「例の件だろ、話せ」というと、実は「以前の約束なんだけど、みのりが勝ったら寛子でなく『みのりを』センターにしてくれ」と頼む。秋元康は「吉永をセンターにするつもりはないのか?」と聞くと、「最初はそのつもりでした」と言った後で、「でも彼女が自分で獲ったセンターでないと、彼女にとって意味がない。寛子にとっての夢はAKBのセンターになることではなく、立派なアイドルになることだから」と言って114の話をする。それに対して「お前がそう考える根拠は?」と秋元康が聞いた時の答えが115である。さらに秋元康は「なぜそこまで信じられる」と聞いた時に、そこで実としての本音として116の答えが出てくる。
 つまり実はもともと寛子をセンターにしたいと頑張ってきたのだが、寛子は何とかみのりについてきたけどセンターになれるだけの状況ではなかった。でも寛子がみのりに宣言した瞬間、実は自分が寛子にセンターをプレゼントするのではなく、自分と闘ってセンターを勝ち取れるようにしなければ、彼女の努力が報われないと考えたのだ。
 そのためには鬼とならなければいけない。今までは親友として接してきたけど、ライバルとして全力で闘って勝ちとらなければいけないから、今までの仲を壊してでも寛子を奮起させようとしたのだ。そしてそれはその後に寛子を怒らせる105の発言につながっている。先刻の通りみのりは自分が上なら自分をセンターにするように約束を変えたが、寛子を怒らせて本気で自分と闘って欲しいからあえて約束をした時に最初に考えていた事だけをしゃべったのだ。


117 ダンスもできない、歌もできない、トークもできない、努力も、自信を持つことも、皆さんの期待に応えることもできない。それでも夢を諦めることもできない、こんな私を応援していただいて、ありがとうございました。(吉永寛子/213話)<1→>
 結果的にみのりが87005票で「9位」になる。この瞬間、速報14位で64位以内からの発表でまだ名前を呼ばれていなかった寛子の8位以内が事実上確定した事で、みのりは満足した表情でスピーチをする。しかし「みのり9位」の瞬間、自分がみのりに勝ったことに気づいた寛子が泣いているのを見て、みのりもさすがに笑顔でいられる自信がなくなってその場にいられなくなる。
 そしてみのりの次の「8位」で呼ばれたのが寛子であった。しかし寛子は泣き続けてすぐには話ができなかった。ある意味そこまでみのりがしてきた事がどれだけ自分にとっての糧になっていたのかを理解していたのだ。
 そしてやっとしゃべり始める。「ごめんなさい。本当にごめんなさい」とまずそれだけ言って謝った後で、
「私がアイドルでいるせいで、大きなものを犠牲にしてしまいました。多くのメンバーに、スタッフさんに、ファンの人たちに支えられて、たくさんメンバーに迷惑もかけて、失敗もしました。
 あるメンバーに聞かれたんです、『何のために頑張るのか?』と。私は『よくわからない』と答えました。でも最近分かったんです。理由なんてないんです。私がバカだから、ドジだから、何もできないんです、本当に何も」そうスピーチした後、一瞬だけ後ろを振り向いて涙を流した後、上のように答える。


118 まだ立ち止まれない。莉空をステージに立たせてあげられなかった…(吉永寛子/213話)<101→>
 寛子がスピーチをした後、ふらっと倒れそうになる。それを見て春子や千絵が慌てて駆け寄ろうとするが、そんな寛子を支えたのがさっきステージから消えたみのりだった。
 みのりは一旦カツラを脱いで実の姿になって、車の陰に隠れてスマホを見ていたが、寛子がツイートで「茶番、ステマかどうかはステージをご覧ください」とツイートしていたのを見て、自分の目論見通りに寛子が本気でみのりと闘って8位以内を勝ち取ったんだと分かって、心から寛子を讃える。
 だからこそみのりとしてはこの時点で寛子と和解するつもりでいた。だからみのりが倒れそうになった寛子を支えたのだ。
 泣き崩れてステージに座り込んだ寛子をみのりが抱きかかえて「おめでとう、寛子」と声をかけると、寛子はみのりに「まだ立ち止まれない、莉空をステージに立たせてあげられなかった」と悔し涙を流す。みのりも寛子の辛い想いが理解できるのでそれに応える。
 そうして寛子がセンターの曲になることがみのりと秋元康の約束から確定し、この総選挙で本当は指原莉乃が1位になってAKB史上屈指の名曲「恋するフォーチュンクッキー」が出来たにもかかわらず、その事実が抹殺されることになる(笑)

*1:AKB49・21巻収録時

*2:実際初シングルのセンターは兒玉ではなく2期生の田島芽瑠が務めている

*3:って書いているけど、実はW公演当日は寛子の誕生日。それについてのやり取りは話の中ではなかった気がw

*4:だからツイッターってリプとか基本的にはみんな見ることができるんだってばw

*5:莉空はそのことに恩義を感じ、みのりの卒業生誕祭でみのりの男バレが原因でメンバーが秋葉原中を探し回って劇場から消えた時、時間稼ぎに前座ガールズを務めることになる。

*6:マジで必見です。不測のパンクでタイヤ交換をきっかけにトップに立ったセナをニュータイヤを履いたマンセルが追い上げ、あちこちのコーナーでセナを抜かそうとするが、ズルズルになっているタイヤでセナは巧みにマンセルをブロックして勝ってしまう。50回記念ということもあるが、今でもF1史上最高のバトルの一つと私は思っている。