スーパー白鳥13号運行記録3

このブログは超ぐうたらワンマン運転士の日常(もはや気が向いたら、という気もw)を書いたブログです。はてなダイアリーで公開していた運行記録2が今年の春になくなるため、新たに作成しました。2005年11月4日…「運行記録2」暫定開業/2005年11月14日…「運行記録2」本格開業/2019年1月13日「運行記録3」移行開業

最初で最後のタイトルになりそうw 暴走系吹奏楽列伝 ブラボー! Brass Boy第3巻のレビュー

 ということで昨日「スマッシュ!」15巻とともに「暴走系吹奏楽列伝 ブラボー! Brass Boy」3巻も買いました。お金ないんですがwww
 でオリジナルの作品があるのでそのレビューもしないと、と。
 合宿に入っての本田ちゃんのお話、そして最終日の夜の乱交パーティー無礼講の乱痴気騒ぎ*1に、克と花京院の接近遭遇。コンクールでは部員が少ないために中学では出られず、今年が初めての藤原みさきを励ます克だが、そう言う自分も昨年は倒れた挙げ句逃げてしまうヘタレだった。その過去を知っている中学時代の仲間の前で「あの頃とは違う」と宣言したものの一旦はスカを出す克だが、マッピが違うことに気付いて交換した後は人が変わったかのように圧倒的な音を出して相手を圧倒させてしまう。それを聴いた吾妻は「いい演奏でした、本番も頑張りなさい」と初めて克を肯定的に評価する。
 本番前、「心が感じたことを思いきり表現しろ、それが最高の音楽になる」と自分のプレイヤー時代からの哲学をみんなに伝えた後、栗原みやびを筆頭に一人ひとりの名前を呼ぶ江口美和子。部長を務めた海老沢には「お前が部長でホントに良かった」と伝え、そして最後に名前を呼んだ克にはおそらく高校時代の自分を克にだぶらせて。
 舞台袖で花京院の「ダフクロ」*2を聴きながら、克は自分の心が不思議に落ち着いているのに気づく。
 38人と美和子のステージが始まる。150人の想いを55人に凝縮して高レベルの音楽を創りあげる花京院に対し、38人の想いを美和子が一つにして「生きた音楽」を体現する日々木の音楽。課題曲では「理想郷への冒険」への高いハードルであるシロフォンの連打をみやびが乗り切ったのをきっかけに全員が乗っていく。そんな中暴走をはじめようとした藤原みさきを止め、そして最後のソロでは圧倒的な演奏で周りを圧倒するなど、昨年までトラブルメーカーだった克はエースとしての存在感を内外に感じさせていた。
 しかし好事魔多し。課題曲で全員が乗るきっかけを作った栗原みやびがスティックを落とす失態を演じ、容赦なく自由曲のタイムが削られていく。
 おそらく焦りから崩壊をしそうな雰囲気にもなるが、美和子はあえてゆったりとしたテンポで自由曲「大いなる約束の大地〜チンギス・ハーン」を始める。美和子はタイムオーバーを恐れず、「最高の音楽を表現する」ことを最優先にして演奏を始めたのだ。
 そしてタイムを削る役目を作ったのもやはりみやびであった。以前は本田ちゃんが「大序曲『1812年』」で暴走したパーカス陣だが、おそらくみやびは今の管楽器陣の実力と残り時間を勘案した上でギリギリのテンポを狙って入れていたようで、音の出し方から焦ってのテンポアップではないと判断した美和子はじめ管楽器のメンバーは覚悟を決めて音楽を創りあげる。その中で克は37人の音楽が1つに溶け合っている感覚を味わい、あと少しで終わるのがもったいない、と感じていた。
 日々木の演奏が終わる。所要時間12分ジャスト。海老原とみやびが壇上に上がったのを見てホッとする森。どうやら自分達が犯した失敗は繰り返さずに済んだ。そして結果は「ゴールド・金賞」代表の座をしとめた、と、ここまでは前にも書いてあったと思うんですよねw


 ここまでも長いなw


 日々木高校は9月5日、「あの」西関東大会も制圧、全国大会への切符を手にした。
 とうとう念願だった普門館への切符を手にしたのだ。
 そして時は進み、全国大会(10月25日)当日。
 克の調子がどうもおかしい。どうやら力が入って軽いスランプに陥ってしまったようだ。
 日々木高校吹奏楽部が朝の練習の後に普門館に到着、その大きさに圧倒される。
 そんな中、花京院の吾妻が登場、金賞のトロフィーを持っていて、前半の部でいい演奏ができたと自賛する。和田は「西関東でうちより拍手少なかったのを根に持っている」と言うが、克は「花京院でもあの普門館の雰囲気に飲まれることがあるのか」とちょっとマイナスに考えている模様。
 そんな日々木吹奏楽部に突如襲ったアクシデント。最終練習後に積んだ楽器が手違いで武道館に送られるハプニングが発生してしまったのだ。
 さすがに方南町普門館と九段下の武道館じゃ同じ東京でも離れていてすぐに来れそうにない。自分達の楽器がないことに動揺するメンバーに、役員が「本番の時間に間に合わなければ失格」と非情の宣告。演奏したくても楽器がない、どうしようもないと思ったところで克が「楽器を借りてくる」と飛び出していく。その姿を見たみんなも「ただ待つよりも動いた方がいい」と楽器を借りに動こうとするが、さすがにどの学校も楽器を貸してはくれない。
 「自分に愛着のある楽器を他人に貸すわけがない、それに私も他人の楽器で演奏する自信がない」と話す海老原に藤原みさきは「わたしはみんなとステージに立ちたい」とつぶやき、和田が同調する。でも楽器がないことには話にならない。絶望のうちに失格宣告される直前にあった日々木高校吹奏楽部を救ったのは、最初に飛び出していった克と、そしてライバルだった花京院の吾妻だった。克は演奏が終わっている花京院なら何とかしてくれるかもしれない、ありがたいことに顧問の吾妻とも話はできる、吾妻がまだいたから花京院の楽器はまだ学校に戻っていないだろうし、そして何といっても、日々木は38人、花京院は55人。楽器が足りないこともないはず。そう判断して真っ先に吾妻のもとに行ったのだった。
 吾妻もその事情を聞いて、「この貸しは大きい」と言いながらも日々木に楽器を貸すことを快諾、美和子も吾妻に素直に感謝する。
 そしてステージ。あまりにも大きい普門館の観客席、その大きな観客席を埋め尽くす観客、自分のものでない借り物の楽器、初出場の日々木吹奏楽部にとっては厳しい条件が揃っていた。
 しかし39人(美和子を含む)のメンバーは決して怯まなかった。
 普門館のステージに立つこと自体が夢だと思っていた。タイムオーバーの失格の危機をも乗り越えてきた。
 そして今日、このステージに立つことも叶わないような危機に陥った。
 あと少しでこの愛すべき39人のチームが奏でる最後の日々木サウンド普門館に響かない、そんな大ピンチを味わった。
 それに比べれば何、楽器が違ってたって、プレッシャーがかかったって、それ以上にこの普門館で39人の日々木サウンドを響かせられる喜びに比べればどうと言うことないじゃん。
 俺たち39人が感じた「普門館で演奏できる喜び、いい音楽を普門館で創れるという想い」、それをみんなに伝えよう。
 克のその想いがみんなにも伝わっているかのように、みんなの表情にも笑顔が浮かんでいた。
 美和子も、朝のうちに感じた克の力みがこのステージで取れていい音が出ていることに気づき、最後の最後でいい演奏ができたことに満足していた。吾妻も「最高の暴奏」と日々木サウンドを評していた。
 そう、あの花京院を事実上負かした西関東のサウンド以上、そう吾妻も認めたのだ。結果としてどのような賞が取れたかは分からないが、少なくても金賞が取れる可能性も少なくはないと思われる。
 そして江口美和子と38人の仲間が創った最後の演奏が終わる。ステージから降りた後の通路で、克が涙を流しているのに藤原みさきが気づき指摘するが、そのみさきもやはり泣いている。気が付くと海老原の後ろから和田が抱きつき、そして海老原の両手をみやびが握っている。その向こうでは本田ちゃんを美和子が肩を組んでいる。その誰もが涙を流していた。
 誰もがもしかしたらダメになっていたかもしれない最後の演奏を無事に終わらせることができて、感極まっていたのだろう。
 もちろん3年生はこれで引退なわけだけど、克や藤原みさきはまだ1年生、来年もここに絶対来ようと約束する。
 そして涙を拭こうとして藤原みさきは克にキスをする。


 …で終わり?(笑)
 まあそんなわけで日々木高校の美和子と克たち38人の物語は終わりになりますが。
 個人的にはマンガから音が見えてこないのはちょっと不満なところがありましたけど、でも面白く読ませてもらいました。
 こんなストーリーがまた出てくるといいな、と思いました。


 で現実の話。今年の西関東の話。
 基本的に西関東大会は埼玉勢がめちゃくちゃ凄い状況を作っているのは前々から話しているところで。
 今年の高校Aでは金賞5個が全て埼玉勢とかある種あり得ない世界な訳で。
 ちなみに今年の西関東大会の金賞団体は以下の学校・団体です。県名がないのは埼玉県代表ということで。
 小学校(☆さいたま大宮南、さいたま常盤、山梨・甲斐竜王北)☆は全国代表、以下同じ
 高校A(大宮、☆埼玉栄、与野、☆伊奈学園総合、☆春日部共栄
 中学A(☆群馬・伊勢崎一、東松山南、☆山梨・甲斐敷島、☆越谷北、群馬・中之条)
 中学B(川口領家、群馬・前橋荒砥、春日部豊春、☆東松山松山、坂戸浅羽野、志木、☆朝霞五、☆久喜東、☆さいたま土呂)
 高校B(☆桶川、☆昌平、岩槻、西武文理、市立川口、山梨・上野原、☆武蔵越生
 大学(☆文教→全国金賞)
 一般(☆川越奏和奏友会、ソール・リジェール、☆アンサンブルリベルテ、山梨・ソノリテ甲府、山梨・創価山梨リード)
 (注:中学A・高校Aは普門館、大学・一般は名古屋で全国大会、小学校・中学B・高校Bはバンドフェス)
 何か思いっきり鉄板な展開な訳でして。特に高校A、大学、一般は。
 それでも山梨勢がそれなりに実績を挙げているところが面白いところでもあります。
 そして中学では群馬勢も健闘していますし。
 そういう意味では新潟勢にはもっと頑張ってほしいですし、日々木や花京院みたいなところが出てくれるといいですし。
 まあそんな層が厚いところなので、まかり間違ってw 新潟勢から日々木と花京院が全国に出ることになると、「あの埼玉勢を破ったチームなんだから」と厳重マークされる可能性も否定できないかなとw
 そんなわけで、明日は一般の部、来週は普門館で全国大会が行われます。
(追記:10月18日、一般の部が行われ、西関東代表の川越奏和奏友会とアンサンブルリベルテはともに金賞を受賞、と。相変わらず表ローテは全国でも強いわw)

*1:それにしても部長が顧問の服をめくって克の前でおっぱいを露出させるのってww

*2:ラヴェル作曲の「ダフニスとクロエ」花京院の選んだ曲はその第2組曲