まあ、とにかく濱野谷憲吾さんが優勝したのは本当に嬉しかったです。
でも思ったんですけど、今回のレースを大きく左右したのは他ならぬ濱野谷さんだった、かも知れませんね。
もちろんレースの模様を見ているわけではないので、記事を元に考えたのですが。
恐ろしいくらいに微妙な感じのスタートで始まったわけで、実際に「スタート正常」ランプが点灯しなかったようです。
ところが1周バックで普通なら点灯するはずのフライングコールが、その時点で出なかったみたいです。
1位の植木通彦さんはとにかく逃げまくっていて、次を2号艇の吉田弘文さん、濱野谷さんと続いていました。
この時、吉田さんはこう思っていたそうです。
「フライングコールが遅いので、1着はない(植木さんが実はスタート正常だった)」
ここで吉田さんは1周2マークでちょっとしたミスをしてしまったようです。
濱野谷さんはここでもとにかく冷静でした。
吉田さんのミスをついて差しに行くことにしたのですが、その前に5号艇の井口佳典さんが突っ込んできたのに気づくと、あっさりと中に入れた上で2艇まとめて差して2位に浮上したのでした。
そして2周目に差しかかるところで、1号艇・植木さんのフライングコールが宣告。
この時点で2位に浮上していた濱野谷さんが首位に浮上してそのまま優勝したわけです。
ところで、実はフライングコールが遅れたのは別の理由がありました。
植木さんのフライングはラインから飛び出していたので明らかに分かったのです。
実は2番目の濱野谷さんもラインすれすれのスタートだったため、フライングでないか慎重に検討していたのだそうです。
そのためにフライングコールに時間がかかったのだそうです。そしてその間にドラマが起こったのでした。
もし…
フライングコールが1周バックで通常通り宣告されていたら…
濱野谷さんがフライングを取られていたら…
本当に怖い世界だな、と思いました。
それぞれの場面場面で大きく変わる可能性があった中で、冷静に、そして貪欲に上を目指したからこそ、地元平和島での総理杯のラストを飾れたのだろうな、そう思いました。
今年はダービー(全日本選手権)も平和島で行われるし、グラチャンが戸田、オーシャンカップが桐生で行われます。
東都のエースの健闘を期待しています。
そして植木さんも、今年の賞金王は事実上終わってしまったと思いますけど、でも諦めずに来年の復活に向けて頑張って下さい。